東京の公共トイレが観光スポットに!外国人を魅了する「トイレツアー」の人気の秘密
東京を訪れる外国人観光客の間で、ひそかに注目を集めているのが「トイレツアー」。特に渋谷区内に点在するユニークな公共トイレを巡るこのツアーは、世界的な建築家やデザイナーが手掛けたデザイン性と機能性を誇ります。今年3月にスタートしてから半年で400人以上が参加、そのうち半分が外国人という高い人気ぶりです。
このツアーでは、見た目の美しさや驚くべき技術が詰まったトイレを訪れるだけでなく、日本文化の一端にも触れることができます。例えば、カラフルで透明なトイレは、安全性と清潔さを確認できる画期的な仕組みが好評。さらに、音声で操作可能なトイレなど、驚きの機能が満載です。観光ガイドの丁寧な解説を聞きながら、参加者たちは熱心に写真を撮影。東京観光の新しい魅力として、トイレそのものが「体験」となっています。
機能性と配慮が光る日本のトイレ、外国人観光客を虜に
ユニークなデザインだけでなく、日本のトイレが持つ多様性への配慮も外国人観光客を感動させるポイントです。オーストラリアから来た夫婦は、トイレ内に設置されたベビーチェアに驚きを隠せませんでした。「オーストラリアにはこんな設備はない」と女性は感心し、「母親が子どもを安全に座らせて、安心して利用できるのは素晴らしい」と絶賛。
一方で、視覚的に情報を伝えるピクトグラムの豊富さも注目の的。観光客は写真を何枚も撮り、「日本のトイレは、誰でも安心して使えるよう細やかな配慮がされている」と評価しました。この多様性と親切さが、日本のトイレを「ただの施設」ではなく、観光体験として昇華させているのです。
映画が契機?渋谷のトイレが世界の注目を集める理由
渋谷区の公共トイレが注目されるきっかけとなったのは、映画「PERFECT DAYS」の影響です。この映画は渋谷の清掃員の日常を描き、2023年のカンヌ国際映画祭で主演俳優の役所広司さんが男優賞を受賞。映画の公開後、渋谷の公共トイレが持つ美しさや先進性が話題となり、多くの観光客が訪れるようになりました。
ツアー参加者の多くは、「東京のトイレに行くのは特別な体験」と口を揃えます。安全性、清潔さ、そして誰もが利用できる設計思想は、日本独特のホスピタリティを象徴していると言えます。観光地としての東京は、伝統や最新技術だけでなく、こうした意外な角度からも訪問者を楽しませています。