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笹子トンネル事故から12年、真相究明を追い求める遺族の思い

石川友梨

2012年12月に発生した笹子トンネル天井板崩落事故から12年が経過しましたが、この悲劇で最愛の娘を失った石川友梨さんのご両親は、今なお事故の真相を求め続けています。この事故では、中央自動車道を管理する中日本高速道路株式会社の管理ミスが指摘され、9人の命が失われました。友梨さんのご両親は、中日本高速道路の社員との対話を重ね、事故の背景に潜む人的要因についても探ろうとしています。その一方で、これまでの調査では技術的な問題に焦点が当てられたままで、彼らが求める具体的な真相には至っていません。

笹子トンネル事故
笹子トンネル事故
笹子トンネル事故
笹子トンネル事故

事故の詳細を記録した国土交通省の報告書によれば、設計から施工、そして点検に至るまで複数の問題が重なり、ボルトが抜け落ちて天井板が崩落しました。しかし、これらの技術的原因だけでは、石川さんご両親が抱く疑問を解消するには不十分です。「作業が急がされた結果、やっつけ仕事になったのではないか」「本当に点検がしっかり行われていたのか」という推測が浮かぶ中、事故前の点検担当者や関係者に直接話を聞くことを望むも、その機会は与えられていません。

12年間の対話の中で、遺族の活動には少しずつ変化も見られています。中日本高速道路の社員が毎月訪問し続け、弔問はすでに142回を数えます。また、2023年には経験豊富な社員との対話も実現。さらには、会社を通さずに接触してくれる現役社員との出会いもありました。信一さんは「関係者一人ひとりの『生の声』を聞くことが、事故の再発防止に役立つ」と訴えています。

今回の事故に関連する民事裁判や刑事裁判では、納得のいく結果を得ることができませんでした。さらに、事故当時に行われた目視点検の担当者への接触も許されない状況が続いています。これに対し、石川さんご両親は「真相を明らかにするための対話を諦めない」と意志を固めています。「時間はあっという間に過ぎるが、私たちが諦めたら調査はそこで止まる」と佳子さんは語ります。この遺族の訴えは、事故の教訓を次世代に伝える大切なメッセージでもあります。

石川友梨

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この記事を書いた人

大阪市在住。三田市でパソコン教室やってます。最新ニュース、おすすめ情報をお届けしています。